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【初心者必見】私ならいくらできる?なにがもらえる?「ふるさと納税」の基本のき
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値上げラッシュの昨今。小麦やパン類にはじまり、ティッシュペーパーや即席麺、外食チェーン、電気料金など、さまざまなものが値上がりしています。そんな今だからこそ活用したいのが「ふるさと納税」。上手に使うことで、生活に欠かせない食品や日用品をお得にゲットできます。本記事では、ふるさと納税を“基本のき”から解説!実際に活用されている方のリアルボイスもご紹介します。
- コラムサマリ
1. そもそも「ふるさと納税」ってどんな制度?
1-1. 自分が愛する街に「寄附」して、返戻品を受け取る
1-2. 税金の使い道を指定できる
1-3. 1年間のうち、いつでも寄附できる
1-4. 会社員の場合、「確定申告」はマストではない2. わたしもやってます!実際に活用している堅実女性にインタビュー
2-1. ①故郷への恩返しの気持ちも込めて(20代/自営業)
2-2. ②節約のために食品をメインに(20代/医療関係)
2-3. ③ご褒美グルメを選ぶのが楽しい(30代/会社事務)3. 20代独身女性はいくら寄附できる?金額をシミュレーションしてみよう
3-1. 大きく分けて4ステップ!思ったより簡単にできる
3-2. 20代独身女性の寄附額をシミュレーション4. ココを要チェック!注意点とよりお得になるポイント
4-1. ワンストップ特例の対象外に要注意
4-2.よりお得にしたいなら、ポイントサイトを利用するのも一案
4-3. 12月のかけこみ申し込みは極力避けよう
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そもそも「ふるさと納税」ってどんな制度?
2008年に制度がはじまって以来、毎年話題にのぼる「ふるさと納税」。メディアで取り上げられることも多く、ほとんどの方が名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。まずは、「ふるさと納税」制度の概要から詳しくチェックしていきましょう。
自分が応援したい街に「寄附」して、返礼品を受け取る
「ふるさと納税」は、自分が選んだ都道府県や市区町村に「寄附」できる制度のこと。寄附金額の一部が同年の所得税<(ふるさと納税額-2,000円)×所得税の税率>および、翌年の住民税<基本分(ふるさと納税額-2,000円)×10%>として控除されるため、原則として2,000円の自己負担額を除いた全額が控除の対象となります。なお、控除を受けることのできる金額には所得や家族構成によって上限があります。
寄附のお礼として各自治体はさまざまな返礼品を用意しており、地域ならではの特産物や体験もの、なかには高級な食品や電化製品なども。自分が選んだ街を応援しながら、“実質2,000円”で欲しいものを手に入れることができるお得な制度です。なお、“ふるさと”とついていますが、必ずしも出身地である必要はありません(住民票登録のある都道府県や市区町村に、お礼の品を希望してのふるさと納税はできないので、ご注意ください)。
税金の使い道を指定できる
ふるさと納税のメリットのひとつが、自分が寄附した税金の使い道を指定できること。「医療」や「子育て、高齢者、障がい者の支援」「自然保護」「動物愛護」など、寄附金の使い道はさまざま。各自治体は集まった寄附金をどのように利用するのかを明らかにしているので、自分が応援したい分野に寄附することができます。
1年間のうち、いつでも寄附できる
“ふるさと納税=年末に行うもの”とイメージしている方も多いですが、税控除の対象期間は毎年「1月~12月」なので、該当する年の何月に寄附してもかまいません。たとえ年始の1月にしたとしても、ギリギリの12月にしたとしても期日までに所定の申請を行えれば変わりありませんし、寄附する時期や自治体を分散させてもOKです。
会社員の場合「確定申告」はマストではない
税控除を受けるためには「確定申告」が必要となりますが、会社員などの給与所得者がふるさと納税を利用した場合には「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を利用して税控除を受けることもできます。寄附をした自治体に申請書を送付するだけで良いため、負担もなく漏れやミスも少なくなるでしょう。
なお、ワンストップ特例が適用となった場合には所得税からの控除ではなく、翌年の住民税減額というかたちで控除されます。
わたしもやってます!実際に活用している堅実女性にインタビュー
年々、寄附の受け入れ額や件数が増加している「ふるさと納税」。とくにコロナ禍によるおこもり&お取り寄せ需要が増したここ数年の伸びは顕著で、2021年度には寄附額が8,302億円を記録しました。この金額はコロナ前の2倍に迫るもの。独身や若い世代でもはじめる方が増えています。
そこで、数年前から「ふるさと納税」を活用している3名の女性にインタビュー。魅力や自治体選びの基準などを教えてもらいました。
①故郷への恩返しの気持ちも込めて(20代/自営業)
生まれ育った場所への恩返しのため、故郷の自治体に寄附をすると決めています。自然の多い県なので新鮮な野菜や果物が多いのも嬉しいポイント。たくさん届いた野菜は調理して冷凍ストックしておくと、長持ちするし家事負担も減っておすすめです!
②節約のために食品をメインに(20代/医療関係)
返礼品と寄附金の使い道をチェックしたうえで、3~5の自治体に寄附しています。選ぶのは、冷凍のお肉や魚などストックできる食品ばかり。ときには「春夏秋冬に1回ずつ、計4回届く」といった食品定期便コースを選ぶことも。実質2,000円で食品をゲットできるので節約に繋がっています。
③ご褒美グルメを選ぶのが楽しい(30代/会社事務)
普段は買わないような、ご褒美グルメの返礼品がお気に入り。自宅で本格的な食事を楽しめるので、結果的に外食をする機会も減って節約になります。
20代独身女性はいくら寄附できる?金額をシミュレーションしてみよう
実際にふるさと納税を活用されている方のリアルボイスを聞いて、ますます興味がわいた方も多いのではないでしょうか。ここからは、ふるさと納税のプロセスや寄附額について解説していきます。
大きく分けて4ステップ!思ったより簡単にできる
「納税」や「控除」と聞くとややこしく感じるかもしれませんが、ふるさと納税のプロセスは意外とシンプル。先ほどご紹介したワンストップ特例制度を利用すれば、簡単な4ステップで完結します。
<ふるさと納税のプロセス>
- 自分の「控除上限額」を計算する
- 寄附先を探して、商品を選ぶ
- 寄附(決済)する
- 確定申告もしくはワンストップ特例制度で、税控除の手続きを行う
控除上限額さえ把握できれば、あとは各種ポータルサイトや自治体の公式サイトから寄附を申し込めばいいだけ。銀行振り込みや郵便振り替えも利用できますが、クレジットカードや電子マネーを使ったキャッシュレス決済も可能です。
20代独身女性の控除上限額をシミュレーション
前述のとおり、ふるさと納税を行うときは“自分がいくら寄附できるのか”をしっかり把握しておかなければなりません。実質2,000円で寄附できる金額は、その人の収入や家族構成に応じて異なります。金額をオーバーしても寄附できますが、超えた分は自己負担となり税控除の対象とはならないので注意しましょう。
独身女性の場合、年収別の寄附金控除額は上記のとおりです。ただし、掲載している表はあくまで目安。具体的な計算や金額については、ふるさと納税翌年1月1日時点の市区町村で確認してください。
ココを要チェック!注意点とよりお得になるポイント
最後に、実際に「ふるさと納税」を利用する際の注意点&よりお得になるポイントをご紹介します。
ワンストップ特例の対象外に要注意
便利なワンストップ特例制度ですが、5つ以上の自治体に寄附をした場合や自営業の方などで「確定申告」を行う場合には利用対象外となります。上記の場合は、確定申告時に正しく計上しなければ控除対象にならないので注意しましょう。
よりお得にしたいなら、ポイントサイトを利用するのも一案
実質自己負担2,000円で、ご当地の食材などを楽しめるふるさと納税。もともとメリットばかりの制度ですが、さらに“お得さ”を享受したい場合は「ポイントサイト」から申し込むのも一案です。各ポイントサイトでは<〇〇円あたり、〇ポイント>とポイント還元をしており、ふるさと納税をすることで金額に応じたポイントを獲得できるのです。
サイトによって異なりますが、還元されたポイントを電子マネーにチャージしたり、商品と交換したりとお金感覚で使うことも可能。ふるさと納税+ポイント還元でダブルでお得になるというわけです。
12月のかけこみ申し込みは極力避けよう
「忙しいからまた今度」と先伸ばしにして、年末ギリギリに申し込むのは極力避けたほうが賢明。前述したとおり該当する年の1月1日~12月末までが対象となりますが、12月下旬に差し掛かるとなんらかの不備が生じた際に受理されない可能性もあります。申請書類の提出期日を守るのはもちろん、自治体の休み期間も考慮し、遅くとも12月中旬には申し込みましょう。12月下旬になってしまう場合は、すぐに決済されるよう「ネット申請+クレジットカード(電子マネー)決済」を選ぶのが得策です。
また、年末にかけこみで申し込むと複数の返礼品が同じタイミングで届くことも。食品で冷蔵庫がパンクしたり、消費しきれなくなったりするので極力分散することをおすすめします。どうしても年末にまとめて申し込む場合は、返礼品が複数回にわたって送られるコースを選ぶと良いでしょう。
自分の応援する自治体に寄附を送れ、さらに税控除も受けられる「ふるさと納税」。若い独身女性にもメリットが多い制度なので、ぜひ活用してみてくださいね。
この記事の執筆協力
- 執筆者名
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山本 杏奈
- 執筆者プロフィール
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金融機関勤務を経て、フリーライター/編集者に転身。現在は企業パンフレットや商業誌の執筆・編集、採用ページのブランディング、ウェブ媒体のディレクションなど、幅広く担当している。
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